プラグマティック・ペルソナのワークショップ
先日「第6回スクラムプロダクトオーナー勉強会」のプラグマティック・ペルソナのワークショップに参加して思ったこと。
プラグマティック・ペルソナはペルソナの情報を以下の4項目だけ記述します。
・顔、名前
・About:その人について
・Context:その人がサービスを利用するにいたった経緯
・Implication:サービスやプロダクトがそれをできることによって嬉しくなるの「それ」
こうやって書くとなんだ簡単じゃんって思えるのですが、実際やってみると、About、Context、Implication が混ざったりします。何人か分のペルソナを書いてみれば慣れて混ざらなくなる(上手く分離できるようになる)と思いますが、いずれにしても練習は必要そうです。
これについてはKPT(ふりかえり手法の一種で良かったこと、悪かったこと、次やること の三種類に分類する)でも言えるのですが、慣れていないとPとTがごっちゃになったりします。手軽で便利な手法やフレームワークといえども、ちゃんと使えるようにするにはそれなりに練習が必要なのですね。納得。
ペルソナに話を戻すと、以前、別のワークショップで「良いペルソナを作れたかどうかで、サービスやプロダクトの運命が決まると言っても過言ではない」といった発言を聞いたことがあります。実際にやってみるとわかるのですが(ちょっと感覚的に説明しますよ)、ペルソナがある種の制約になって発想の自由さを奪うことがあります。もともと、ご都合主義的なゴムのユーザーを防止する効果もあるので当たり前といえば当たり前ですが、それを分かった上で進めていかないと効果的なアイディアを発送することは難しいかもしれません。
プラグマティック・ペルソナは簡易型ペルソナと言われることがあるように、とても短時間で作り上げます。この際、ペルソナ作成に関わっている人の経験、読み、センスの影響をモロに受け、誰がやっても同じように上手くできるといったものではありません。日常的に人の行動をよく観察していたり、日々のニュースをきちんと追って自分の頭で考えている人は良いペルソナが書けるかもしれませんが、そうでない人はそうでもないペルソナを書いてしまうかもしれません(そういう汎用的な知識よりは、そのドメインと関わる人をどれだけ観察しているかの方が重要かもしれないですね)。
いずれにせよ、企画を考えたりプロジェクトの中でデザインをしたりする際、ペルソナの影響度は重大です。そして「良いプロダクト(サービス)」の発想を助けるペルソナを書くことはとても属人的で決まった手順でやれば誰でも出来るとうものではなく、実際に自分で考えて手を動かしてみることで、身につくものだとあらためて思いました。
ちなみにこのペルソナの顔は私が描きました。
なんとも趣深い感じですね。